もう 秋が過ぎていく

まだ この手にも降りてきていないのに

秋という季節が空を駆けていく

次ぎに この手に降りてくるのは 多分…雪…

空には秋はちゃんと降りてきている

青くて 切ない

青に向かって 水の微粒子と風の中を

私は走っていく…

ねぇ

私たち 馬鹿な 他愛もない話をしながら

こんな寒空を歩いていたね

寒いと言えば 君が手袋 片方 貸してくれた

そのかたっぽだけの手袋に 両手を突っ込んで

あったけ〜って言ってたら 「伸びるっ!!」って

君は怒ったね

今 私の横を歩く人はいないよ

君も あいつも…

寒いと 白息と一緒に 洩らしてみても

誰も 気付いてはくれないよ

真っ黒の毛糸の手袋も もう ないよ

寒い 寒い…

昔を思い出しながら 私はそう思っているよ

あの頃 私たちは なんだかよくわからんけど

毎日を ホントに 生きていた

毎日 息きれるくらい、

友達に 好きな人に 好きなことに 「一日」を

一生懸命 楽しんでた

今思えば あの頃は なんだってできた気さえするんだ


この青を見ると思い出すよ

ちょっと つらくて

ちょっと …あったかい

ねぇ

また そのあったか手袋を

貸してもらえる日がくるのかな

いつか この 私が歩く道は

君が 歩く道と 交差 するのかなぁ

ねぇ

そしたら君は また私に その手袋 貸してくれる?


…あの頃密かに 私が君を想っていたこと

彼女ができて幸せいっぱいだった君は 知らないね

それで良かったんだよ 私も

大好きな人が遠くへ行ってしまった寂しさを

君の優しさで埋めていたんだ…

でも あの手袋は すっごく あったかかったよ…

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