2月1日の日記

2004年2月1日
幾筋も 山の向こうから

飛行機雲が伸びていた

また新しく山の向こうから銀色の小さな虫が

点描の軌跡を撒きながらやってくる

 
軌跡は太陽に向かう

 
恐れることなく

 
‥愚かなほどに

 
 

 
筋と筋は交錯して 空に大きな×を描き やがて川になり 雲になる

 
僕らの軌跡

僕らの道

僕らの尻からも こんな風に

小さな点々で出来た跡が 続いているのか

 
あそこで君と交わり

そして今では

お互い あんな遠くへ‥

 
カラスが木の枝を咥えて旋回

そのさらに向こうを

横切っていく

 
あれは

君の夢かもしれない

 
僕は

ぎゅっと自分の手を

握り締めた‥

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